きのう静岡県庁に姿を見せた川勝知事は、辞職願提出前のいまの心境について「心境?散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ、細川ガラシャです」と明智光秀の娘・細川ガラシャの辞世の句を詠んだ。そして午前9時過ぎ、足早に辞職願を提出。渡してから退出までわずか10秒ほどだった。知事は笑みを浮かべどこか晴れやかな表情。辞職のきっかけは職業差別とも受け取れる先週の発言だった。そして翌日には「6月の議会をもってこの職を辞そうと思っております」と突然の辞意を表明。当初は6月に辞職する意向を示していたが、早める結果に。その理由は「一身上の都合により退職願を出す。世間を騒がせていることは十分に自覚している」などと話した。また自民党・公明党から早期の辞職を求められていたことも背景にあるという。その上で一番の理由は「リニア中央新幹線の問題に区切りがついたため」と説明した上で、「当初の事業計画が破綻した」と発言した。この発言について愛知県・大村知事は「誰が言う?今回は明らかに静岡工区が6年4~5か月工事にかかれていない、それでもって全体が破綻したというのは『おまいう(お前が言う?)』の世界」と批判した。任期を残しての辞任に静岡県民は「ちょっと信用できない」「残念な気もする」などと話す。川勝知事は来月10日にも失職する見込みで、辞職に伴う県知事選は来月9日告示、26日投開票が行われる見込み。