去年の台湾総統選。対中強硬派の頼清徳氏が勝利したがその裏で中国が世論を操作しようと激しい攻撃を仕掛けていたといわれている。2027年までに起きるとも言われる台湾有事。今後この動きが活発になるとの予想もある。台湾市民向けの防衛に関する講座「黒熊学院」。ここで強調されたのが新たな情報戦と言われる認知戦で人の心理や思考を標的にする戦い。例として紹介したのは女性インフルエンサー、男性インフルエンサーの動画で動画の長さも構成も全く同じ。偽情報とみられるこうした不自然な投稿。専門家によると中国政府系の団体が構成と協力金を渡して作らせている認知戦の一部。ネット上などの情報を分析する台湾の市民団体ダブルシンクラボ。偽情報の拡散に中国が関わっていると判断した根拠を見せてくれた。2023年に台湾で起きたインド人移民に反対するデモ。このきっかけも偽情報だったと指摘している。ダブルシンクラボ・楊順清さん「台湾政府はインドと協力するのではなく“中国人をたくさん呼ぶべき”という偽アカウントからの大量投稿を発見した」とコメント。自動投稿のボットと呼ばれるシステムで拡散、アカウントは中国系の偽のものだった。最近ではトランプ氏の再選を受けアメリカは台湾を守らないという論調も拡散。これも認知戦の一部で、台湾で嫌米感情を広げ中国に有利な状況を作ろうという試みだと分析している。中国の認知戦に対する戦いはネット空間以外でも。