悪質なホストクラブを巡る問題があとを絶たないことから、政府は風俗営業法改正案の原案をまとめた。原案では新たに、料金に関する虚偽の説明や恋愛感情につけ込んで高額な飲食をさせるいわゆる「色恋営業」を禁止するとしていて、違反した場合には、公安委員会が営業停止を命じることができるとしている。また、未払いの飲食代「売掛金」を取り立てる目的で、客を困惑させたり怖がらせたりして売春や性風俗店で働くことを求める行為や、性風俗店が女性の紹介を受ける見返りにホストやスカウトに報酬を支払う「スカウトバック」を刑事罰の対象に加え、いずれも6か月以下の拘禁か100万円以下の罰金を科すとしている。さらに、無許可営業などへの罰則も見直し、経営者ら個人には「5年以下の拘禁か1000万円以下の罰金」、法人には「3億円以下の罰金」をそれぞれ科すとしている。無許可で営業した法人に対する罰金の上限は、現在の200万円の150倍に引き上げられることになる。政府は与党などと調整して法案を固め、今月召集される通常国会に提出する方針。