街頭紙芝居の話題。紙芝居師の関嘉民さん。千葉・習志野市を中心に年50回以上、ボランティアで上演している。関さんが大切にするのは子どもたちとのやり取り。30年程前、街頭紙芝居を偶然目にしたのをきっかけに自分でも活動を始めた関さん。その時の興奮を今でも覚えている。もともと劇団員だった関さん。同じ芝居の世界にどんどん引き込まれこれまで80作以上の紙芝居を手がけてきた。同じ劇団で脚本家として活動する妻の知磨子さんがその一部のストーリーを考えている。中でも子どもたちに人気なのは「首地蔵」。男の子が誤って地蔵を壊してしまい、恐ろしい目に遭うというストーリー。絵も知磨子さんが描いている。しかし7年前、関さんに食道がんが見つかる。手術は成功したものの、声が出にくくなった。この時も関さんを支えたのは妻・知磨子さんだった。当時、病院に飾ってあった七夕飾り。一日も早く回復するよう願って知磨子さんが描いた。そして復帰を果たした関さん。元気でいるうちに紙芝居の担い手を増やしたいと、この日初めて地域の人を対象に街頭紙芝居の体験会を開いた。関さんにとって、どんな時にも生きがいだった街頭紙芝居。これからもその楽しさを伝えていく。今後、未就学児に向けた紙芝居の上演会も予定していて、そこには楽しく言葉を覚えてほしいという願いがある。