現地に到着した岸田総理大臣は首脳会議を前に、韓国、中国との個別の首脳会談に臨んだ。岸田総理大臣は首脳間の意見交換を通じて3か国の枠組みの再活性化につなげたいという考えを示している。まず韓国のユンソンニョル大統領と午後4時半ごろから首脳会談に臨んだ。両首脳は、日韓国交正常化から来年で60年となるのを踏まえ、若い世代の交流の拡大を図るなど両国の関係改善の流れをさらに加速させていくことを確認したものと見られる。また核ミサイル開発を進める北朝鮮情勢を巡り、今後の対応で連携を強化していくとともに、米国も加えた日米韓3か国の関係をさらに進展させていくことでも一致したものと見られる。そして、岸田総理大臣は午後6時過ぎから中国の李強首相との首脳会談に臨んだ。会談で両首脳は、去年11月の中国の習近平国家主席との首脳会談で一致した戦略的互恵関係を推進し、建設的で安定的な日中関係の構築を目指すことを再確認するものと見られる。
現地で取材に当たっている政治部の相澤祐子記者に聞く。会談はまだ続いているが、経済や環境などさまざまな分野で対話と協力を進めることを確認しているものと見られる。一方で、中国の海洋進出の動きや水産物の輸入停止措置など懸案を巡る日本の立場を改めて伝えているものと見られる。日中関係は一連の懸案もあって必ずしも順調とはいえないが、最大の貿易相手国の中国との経済的な結び付きを踏まえると、対抗姿勢を強調し過ぎると国益を損ないかねない。ある政府関係者は、中国とは首脳同士が会って話すこと自体が重要だと話しており、日本としては、対話を積み重ねることで懸案をコントロールしながら前向きで安定的な関係を築いていきたい考え。あすは日中韓の首脳会議が開かれる。こちらが主なテーマはまず人的交流。大学どうしの交流や観光を通じた人的交流を一層促進することなどを確認する方向。そして北朝鮮の非核化と、朝鮮半島の安定、さらには経済貿易の分野などについても議論され、会議の成果を盛り込んだ共同宣言がまとめられる見通し。相澤記者に聞く。日中韓3か国の首脳会議は4年半ぶりの開催だがなぜこのタイミングになったのか。中国側の変化が大きいと思う。政権幹部の1人は、中国は米中対立や少子高齢化なども背景に経済成長が鈍っていて、焦りもうかがえると話している。世界全体のGDPの20%余りを占める日中韓3か国の協力を前に進め活路を模索するのが得策と判断したのではという見方。日韓両国にとっても中国との間で協力のすそ野を広げることは重要と捉えており、対話の環境が整ったともいえる。あすの会談でも焦点は経済や貿易。中国経済を巡っては、国営企業の在り方や補助金政策が、規律や透明性を欠いていると指摘されている。日本としては公正なルールに基づく経済秩序の構築を重視している。政府関係者は過去の会議とは違い、岸田総理とユン大統領の信頼関係を踏まえ日韓の足並みがそろえられると話しており、連携して中国側との協議に臨む考え。
現地で取材に当たっている政治部の相澤祐子記者に聞く。会談はまだ続いているが、経済や環境などさまざまな分野で対話と協力を進めることを確認しているものと見られる。一方で、中国の海洋進出の動きや水産物の輸入停止措置など懸案を巡る日本の立場を改めて伝えているものと見られる。日中関係は一連の懸案もあって必ずしも順調とはいえないが、最大の貿易相手国の中国との経済的な結び付きを踏まえると、対抗姿勢を強調し過ぎると国益を損ないかねない。ある政府関係者は、中国とは首脳同士が会って話すこと自体が重要だと話しており、日本としては、対話を積み重ねることで懸案をコントロールしながら前向きで安定的な関係を築いていきたい考え。あすは日中韓の首脳会議が開かれる。こちらが主なテーマはまず人的交流。大学どうしの交流や観光を通じた人的交流を一層促進することなどを確認する方向。そして北朝鮮の非核化と、朝鮮半島の安定、さらには経済貿易の分野などについても議論され、会議の成果を盛り込んだ共同宣言がまとめられる見通し。相澤記者に聞く。日中韓3か国の首脳会議は4年半ぶりの開催だがなぜこのタイミングになったのか。中国側の変化が大きいと思う。政権幹部の1人は、中国は米中対立や少子高齢化なども背景に経済成長が鈍っていて、焦りもうかがえると話している。世界全体のGDPの20%余りを占める日中韓3か国の協力を前に進め活路を模索するのが得策と判断したのではという見方。日韓両国にとっても中国との間で協力のすそ野を広げることは重要と捉えており、対話の環境が整ったともいえる。あすの会談でも焦点は経済や貿易。中国経済を巡っては、国営企業の在り方や補助金政策が、規律や透明性を欠いていると指摘されている。日本としては公正なルールに基づく経済秩序の構築を重視している。政府関係者は過去の会議とは違い、岸田総理とユン大統領の信頼関係を踏まえ日韓の足並みがそろえられると話しており、連携して中国側との協議に臨む考え。