- 出演者
- 高井正智 森下絵理香 向笠康二郎
オープニング映像。
きょう午前、フィリピンで熱帯低気圧が台風1号に変わった。気象庁は今後の進路に注意するよう呼びかけている。今日は九州で夕方から雨が降り始めた所もあった。今後、本州の雨に影響を及ぼす可能性があるのが台風1号。現在、フィリピンにある台風は北寄りに進んでいて、このあと暴風域を伴いながら北東に進む見込み。今月29日ごろには沖縄県の大東島地方に接近するおそれがある。ことしの台風1号は、統計を取り始めた1951年以降では、7番目の遅さ。遅かった理由は熱帯の海域の海面水温。台風が発生するのは日本のはるか南、太平洋西部だがその東側の海域では海面水温が高くなるエルニーニョ現象が、また西側のインド洋でも海面水温が高い状態が続いている。これらの海域では海水の蒸発が盛んで雨雲が発生する。一方で台風が発生する海域には、雨を降らせたあとの乾いた空気が流れ込み雨雲が出来にくい状況が続いた。気象庁によると「エルニーニョ現象は終息に向かっている。そして、一転して台風が発生しやすくなる可能性がある」という。気象庁は、ことしの夏は梅雨前線に流れ込む湿った空気が例年より多くなるとも予想されているため、早め早めの備えを心がけてほしいと話している。
現地に到着した岸田総理大臣は首脳会議を前に、韓国、中国との個別の首脳会談に臨んだ。岸田総理大臣は首脳間の意見交換を通じて3か国の枠組みの再活性化につなげたいという考えを示している。まず韓国のユンソンニョル大統領と午後4時半ごろから首脳会談に臨んだ。両首脳は、日韓国交正常化から来年で60年となるのを踏まえ、若い世代の交流の拡大を図るなど両国の関係改善の流れをさらに加速させていくことを確認したものと見られる。また核ミサイル開発を進める北朝鮮情勢を巡り、今後の対応で連携を強化していくとともに、米国も加えた日米韓3か国の関係をさらに進展させていくことでも一致したものと見られる。そして、岸田総理大臣は午後6時過ぎから中国の李強首相との首脳会談に臨んだ。会談で両首脳は、去年11月の中国の習近平国家主席との首脳会談で一致した戦略的互恵関係を推進し、建設的で安定的な日中関係の構築を目指すことを再確認するものと見られる。
現地で取材に当たっている政治部の相澤祐子記者に聞く。会談はまだ続いているが、経済や環境などさまざまな分野で対話と協力を進めることを確認しているものと見られる。一方で、中国の海洋進出の動きや水産物の輸入停止措置など懸案を巡る日本の立場を改めて伝えているものと見られる。日中関係は一連の懸案もあって必ずしも順調とはいえないが、最大の貿易相手国の中国との経済的な結び付きを踏まえると、対抗姿勢を強調し過ぎると国益を損ないかねない。ある政府関係者は、中国とは首脳同士が会って話すこと自体が重要だと話しており、日本としては、対話を積み重ねることで懸案をコントロールしながら前向きで安定的な関係を築いていきたい考え。あすは日中韓の首脳会議が開かれる。こちらが主なテーマはまず人的交流。大学どうしの交流や観光を通じた人的交流を一層促進することなどを確認する方向。そして北朝鮮の非核化と、朝鮮半島の安定、さらには経済貿易の分野などについても議論され、会議の成果を盛り込んだ共同宣言がまとめられる見通し。相澤記者に聞く。日中韓3か国の首脳会議は4年半ぶりの開催だがなぜこのタイミングになったのか。中国側の変化が大きいと思う。政権幹部の1人は、中国は米中対立や少子高齢化なども背景に経済成長が鈍っていて、焦りもうかがえると話している。世界全体のGDPの20%余りを占める日中韓3か国の協力を前に進め活路を模索するのが得策と判断したのではという見方。日韓両国にとっても中国との間で協力のすそ野を広げることは重要と捉えており、対話の環境が整ったともいえる。あすの会談でも焦点は経済や貿易。中国経済を巡っては、国営企業の在り方や補助金政策が、規律や透明性を欠いていると指摘されている。日本としては公正なルールに基づく経済秩序の構築を重視している。政府関係者は過去の会議とは違い、岸田総理とユン大統領の信頼関係を踏まえ日韓の足並みがそろえられると話しており、連携して中国側との協議に臨む考え。
旧ソビエトの構成国の1つ、ジョージア。EUヨーロッパ連合への加盟を目指すこの国で今、ある法案を巡って大規模なデモが続いている。その法案は、政権の意向に沿わないメディアや団体などの活動を制限するものだとされ、ロシアにも同じような法律がある。ヨーロッパ寄りの姿勢を強めていた旧ソビエトの小国で、ロシアの影がちらつき始めている。騒然としたジョージアの議会。今月14日、法案の採決を与党が強行し賛成多数で可決された。外国から20%以上の資金提供を受けるNGOやメディアなどの団体に対し、スパイを意味する、いわゆる外国の代理人として国への登録を義務づける法案でロシア法とも呼ばれている。同じような法律をロシアが導入しているため。プーチン政権はノーベル平和賞を受賞した独立系新聞の元編集長を外国の代理人として指定するなど、政権に批判的なメディアや政治家の弾圧に利用してきた。ジョージアで法律の制定を目指す与党の幹部・タラクバゼ副議長は「この法律は起こりうる外国の干渉からわが国の民主主義を守るためのもの」とコメント。市民も反発している。欧米寄りの路線を取り、EUやNATO北大西洋条約機構への加盟を目指すジョージア。過去には、ロシアが軍事侵攻し一方的に独立を承認した地域に今も軍を駐留させている。EU加盟国からも、EUの価値観にそぐわないといった批判が出ていて、法が成立すれば加盟交渉が停止されることを示唆する声も出ている。
モスクワ支局の野田支局長に聞く。ジョージアは基本的にはヨーロッパ寄りのスタンスに変わりはない。ちょうどきょう26日は、ジョージアの独立記念日。ロシアから離れたいという声は一層強まると見られる。ただ与党側には、ことし10月に予定される総選挙を前に、政権に批判的な団体などを押さえ込む手段を確保しておきたい思惑があると指摘されている。またロシアへの輸出やロシアからの投資は、ジョージア経済の成長につながっているほか、ウクライナ侵攻を目の当たりにしロシアを刺激し過ぎることへの安全保障面での不安もある。法律制定の動きの背景にロシアがいるのかという点だが、欧米メディアはイワニシビリ元首相の意向が働いているとの見方を伝えている。イワニシビリ氏はロシアで財を成した富豪で、ロシアとの関係が深いとされている。ロシアは表向きは中立の立場だとしているが、ヨーロッパから離れる動きが加速することを好ましく思っているのは間違いないと思う。今後の展開について、法案はヨーロッパ寄りのズラビシビリ大統領がロシアの法案だとして署名を拒否したが与党側は今月中に再び可決させ法律の成立を強行する構え。欧米各国は与党側に撤回を求めるなど、働きかけを強めている。世界的に見てロシアや中国などの権威主義的な国家と民主主義国家の対立も指摘される中、ジョージアが民主主義を守っていけるのか、単に1つの国の混乱としてではない広い視点で情勢を注視していくことも大切だと思う。
全国植樹祭の式典に出席するため岡山県を訪問している天皇皇后両陛下は、きょう倉敷市真備町を訪ね6年前の西日本豪雨で大きな被害を受けた町の復興状況を視察された。両陛下が訪問されたのは、決壊した小田川の堤防の上などに倉敷市が復興のシンボルとして整備している公園。倉敷市真備町は平成30年7月の西日本豪雨で地区の3割が水につかり、災害関連死を含めて74人が亡くなった。両陛下は倉敷市長から堤防の強化や宅地のかさ上げなどが進み、住民のほとんどが戻ったことなどについて説明を受けられた。そして住宅などの再建が進む市街地に向かって深く一礼された。このあと水害を経験した住民3人と懇談し、天皇陛下は「何が一番ご苦労されましたか」などとことばをかけられていた。両陛下は今夜、東京に戻られる。
高校生のときバイクの事故で左足を失った山本。初出場の北京パラリンピック、走り幅跳びで義足の陸上選手として日本初のメダルとなる銀メダルを獲得。リオデジャネイロ大会で2つ目の銀メダルを手にするなど長くパラ陸上の第一人者として活躍してきた。ことし42歳になった山本。今月19日の世界選手権では、今シーズンの自己ベスト、6メートル48センチで5位だった。なぜこのタイミングで引退なのか。独占インタビューで語られたのは常に世界のトップを争ってきた誇りだった。一方、日本で初開催となった今回の世界選手権。無観客だった3年前の東京パラリンピックと違い、家族や友人などの前で競技をすることができた。そして、20年余りの競技生活を振り返って語ったのは「いろんな人にチャレンジする機会を持ってもらって成功体験を通して人生を豊かにしてほしいと思う」とコメント。
大相撲夏場所千秋楽。時疾風●−〇狼雅、宝富士●−〇北勝富士、佐田の海●−〇竜電、欧勝馬○−●金峰山、友風●−○正代、玉鷲●−〇一山本、錦木○−●剣翔、湘南乃海●−○明生、阿武咲○−●錦富士、王鵬○−●翠富士、美ノ海●−○翔猿、高安○−●豪ノ山、平戸海○−●御嶽海、琴勝峰●−〇大栄翔、熱海富士●−〇隆の勝、若元春●−〇宇良、大の里〇−●阿炎、豊昇龍○−●琴櫻。
Bリーグ・チャンピオンシップファイナル第2戦:琉球ゴールデンキングス63−72広島ドラゴンフライズ。接戦を制した広島が対戦成績を五分に戻した。広島ドラゴンフライズ・山崎稜のコメント。
全国の天気予報を伝えた。
日韓首脳会談と日中首脳会談を終えて岸田首相は「ユン大統領とは、対面では昨年11月以来の再会となったが、シャトル外交を継続していくことと、日韓国交正常化60周年を迎える来年に向けて、互いに準備を進めていくということで一致した。日中関係については、昨年11月に習近平国家主席と再確認した戦略的互恵関係の包括的な推進と建設的かつ安定的な関係の構築という大きな方向性に沿って、さまざまな課題や懸案について、進展を図っていく、こういったことを確認した」とコメント。
エンディングの挨拶。