パラスポーツの陸上競技などで使われる競技用の義足、ブレード。反発力が強く「走る」「跳ぶ」に特化しているため日常生活には向いていない。しかし静岡県下田市下田中学校には、競技場外なのにブレードを使う中学生が。高木翔梧さんは小学3年生の時に骨のがん「骨肉腫」を発症。転移を避けるために右足の切断を余儀なくされた。ブレードを日常生活で使っているのは友達と同じように生活したいという思いからだった。翔梧さんのブレードを作っている義足エンジニア・遠藤謙さんはパラアスリートのブレードを多く作ってきたが、「子どもの優先順位は走ることに大きな意味があると学んだっていう感覚」と語った。とはいえブレードが日常的に使われないのには理由がある。例えば階段が特に不向きの場所。