東京・高円寺にその昆虫専門店はある。早速、昆虫を見つめる親子連れがいた。お父さんは日光の出身、小さい頃は近所へ虫捕りに行っていたが、最近は捕れないので仕方なく買っているという。息子さんはYouTubeで見たパラワンヒラタクワガタが欲しいと話した。続いて、何かの容器を見つめる男性がいた。クワガタの幼虫を飼育するための“菌糸瓶”という容器だという。男性は大学1年生で、バイト代を貯めてクワガタを飼い始めた。店先に網を持って出てきた男性のお客さん、素振りをすると店内に戻っていった。男性は学芸員を目指す大学3年生で、勉強のために昆虫を捕まえては生態を調べている。先ほどは購入する網の試し振りをしていたとのこと。午後2時、休日とあってかお店は家族連れが目立つ。息子さん3人と来たお母さんがいた。息子さんたちは昆虫が大好きだが、お母さんは虫が大の苦手。二男は誕生日のプレゼントとして、お目当てのアトラスオオカブトを買ってもらった。子どものころから昆虫好きだという20代の兄弟がいた。大学院生の弟さんは、昆虫の自由奔放に生きている姿が魅力だと話した。昆虫の標本を見ていた会社員の男性がいた。標本だと形が変わらずそのかっこよさを永遠に見ていられるとのこと。夕方、男性がひとり入店した。小学生の頃からの昆虫好きで、今日は国産のノコギリクワガタの幼虫の飼育のためマット(木くず)を買いに来たのだという。夜7時、閉店時間を迎えた。