先天性の心臓病の子どもの手術に使われる「パッチ」。心臓や血管の穴などをふさぐために使う。最大の特徴は伸びることで、成長とともに一緒に大きくなる。パッチを開発したのは大阪医科大学の根本慎太郎教授。パッチの開発を始めたのは9年前、協力してくれる企業がなかなか見つからなかったが、唯一話を聞きたいと応じたのが福井県にある繊維メーカーだった。高木義秀社長は根本教授とパッチの開発に取り組むことに決め、10年かけ伸縮性と強度を両立する方法を確立した。4年前に臨床試験を受けた稲田優陽くん。今のところ再手術の必要はないという。