日本代表の絶対的エースで精神的支柱でもある石川祐希選手。しかし10年前(18歳当時)は、「オリンピックはあんまりまだ意識してなかった」などと控えめな発言をしていた。今ではプレーだけでなく言葉でもチームを引っ張る存在。キャプテンとしての成長のウラには、10年に亘るイタリア生活での変化があった。石川選手は毎年住む家を変えていた。変化をつけることによって、新しい経験や学びがあるという。体の意識も変化した。ジャンパーズニーという膝の痛みを超音波が出る治療器で和らげている。高橋藍選手にも超音波治療器を勧めた。石川選手が変化を求め始めたきっかけは東京五輪のとき。大会3か月前に急遽キャプテンとなった。キャプテンとして悪い流れを断ち切ることができず、ベスト8で敗退した。チームメートを鼓舞することなどもできるようにならないといけないと反省した。今ではイタリアでもチームメートに指示を出し、誰よりも声を出すようになっている。最高峰のイタリアリーグでゲームキャプテンを任されるまでになった。異国の地で絶大な信頼を得ている。日本代表でもチームメートから信頼を得ている。キャプテンとして2度目の五輪で石川選手が目標に掲げるのは「金メダル」。チームのキャプテンとしては、金メダルを取れるかがすべてだと考えている。