高田馬場のゲームセンターで、観察調査を続けるブノワ。店に入ってきた1人の男性、男性は景品を眺めるだけで一向にプレイせずそのまま店を出た。店内で景品を見るだけの行動「ウインドーショッピング」。実はこれこそが、ブノワの収集したデータの中で一番多いパターンだという。クレーンゲームはショーウインドーであることは、店側も強く意識しているという。店側は景品の種類だけでなく、並べ方でも客の目を引くワザを駆使していた。ゲームをしてもらわなくてもまずは見てもらう。クレーンゲームはただのゲーム機ではなく、商品キャラクターのイメージを視覚的に伝えるメディアとして機能している。それがブノワの追い求める、クレーンゲーム人気の理由の1つでもあるという。20年以上メディア研究を続けている、ブノワの指導教授・辻泉。興味を引かれたのは、その着眼点だという。