井手亜里さんは文化財をデジタル化して未来に残そうと活動を行う国内の第一人者。井手さんたちのチームが開発したスキャン装置は通常のテレビ画質の1000倍以上。70Kを超える画質でスキャンが可能で分解して持ち運び、設置することができ、これまで動かすことが難しかった国宝や重要文化財のデジタル化が容易に。超高精細にすると色から当時の絵の具も推定できる。顔料の重なりをスキャンすることで当時の技法まで推定でき、重要な情報になる。来日し京都大学に入学したのは1973年。歴史文化や町並みに触れるうちに文化財保護にひかれていった。