都道府県ごとの最低賃金が出揃った。平均の引き上げ額は過去最大の43円で、全国平均の時給は初めて1000円を超え、1004円となった。先月、厚生労働省の審議会は最低賃金を全国平均で41円引き上げ、時給1002円とする目安を示した。その後、都道府県の審議会で議論が進められてきたが、厚生労働省によると、すべての都道府県で引き上げ額がまとまり、平均の引き上げ額は国の目安より2円高い43円で、全国平均の時給1004円になった。43円の引き上げは昭和53年の制度開始以降最大。物価高騰を背景に目安を上回る引き上げが相次いだ。引き上げ額が高い都道府県を見ると、佐賀が47円、島根が47円、山形と鳥取が46円。23都道府県で目安通りの引き上げで、目安を下回った都道府県はなかった。引き上げ後の時給を見ると東京が1113円でもっとも高く、岩手が893円でもっとも低かった。新しい最低賃金は10月以降順次適用される。