徳島県のポツンと一軒家を訪れ、主の衛史さんに話を聞いた。母屋の奥には築70年以上の納屋があった。昔は3階建てだったが火事で消失した。母屋の屋根には燃え移りかけた火事の痕跡が残っていた。農機具置き場になっており、唐箕や脱穀機を見せてもらった。壺の中では梅を漬けていた。ハブ茶の元、ケツメイシも置いてあった。ケツメイシを煎じて飲む健康茶で、生産量の少ないハブソウの代用品。衛史さんにハブ茶を淹れてもらった。妻の澄恵さんは90キロ離れた自宅で1人で残っている。近所に住む共働きの娘夫婦のために孫の面倒を見ている。月に1、2度はポツンと一軒家に来ている。電話を繋いでもらって話を聞いた。澄恵さんは「私も自宅にいるのは心細いけど、土日にそっちに行ったら私が帰るときも衛史さんから『ありがとな』『気つけて帰りよ』と言葉に出して言ってくれるのが嬉しい」「純朴な良い人」などと話した。