京町家は1950年以前に建てられた伝統的な木造建築。約1200年前、町並みは碁盤目状に整備された。豊臣秀吉は土地を短冊状に細分化。うなぎの寝床と呼ばれる京都の町屋の原点だ。築160年の町屋に暮らすジェフ・バーグランドさんは京都国際観光大使も務めている。日本の伝統文化に魅力を感じ来日し、古都に残る文化や風習を楽しみながら体験を世界に向けて発信している。ジェフさんの家の玄関にはかつて旅館だった頃の面影が残る。建物の一番奥は鴨川を間近に眺めることができる座敷。玄関と奥の部屋との間には坪庭がある。ジェフさんは「坪庭は美しさだけでなく実用性も兼ね備えている。空からの光を取り込み、通気口の役割もある」などと話した。大学時代、ジェフさんは宗教学を専攻していた。中でも禅の教えに惹かれ自然とともに生きる日本の暮らしに憧れを抱く。21歳で京都に留学し、後に高校の英語教師となった。町屋に移り住んだことで多くの気づきを得たという。「自然は克服すべき敵ではなくともに生きるべきものだと思うようなった」などと語った。