撮影2日目。朝9時前、歩いてくる人が。近所に住んでいる84歳の女性。池の前で手をたたき、鯉を呼んでエサをあげた。毎日の日課だという。続いて栃木から来たという男性がいた。中学校の先生だという。幼い頃に亡くした曽祖父に手紙を書いた。続いて神戸から来たという男性がいた。男性は人の生き死には時の運だと考えており、ここに来ても特に思うところはないという。その後、突然大雨が降ってきた。雨上がりの夕方、脇道を駆け上がる男性がいた。男性はここを管理する地元の保存会の方で、便箋やポストのチェックをした。年間1700通の手紙が投函され、年に一度、お焚き上げされるという。夜7時前、東京から来たという家族連れに出会った。薄暗く緊張感が漂う林の中を歩いた。お子さんが古事記を読んで黄泉の国に興味を持ち、両親にお願いして来たのだという。