11月8日~10日に鈴鹿サーキットで行われた「SUPER FORMULA Rd.8&9」。国内最高峰のドライバー21人の中で最も速いタイムを叩き出した選手がフリー走行を終えると記者会見に向かった。引退会見の直前にトップタイム。そんな離れ業をやってみせたのが山本尚貴。過去3度の年間チャンピオンに輝いた男は15年にわたり走ってきたスーパーフォーミュラから降りることを決断した。去年9月、SUPER GTでのクラッシュで首に選手生命を脅かすほどの大怪我を負った。壮絶なリハビリの末、今年、復活の表彰台にあがったが自身の中で葛藤も生まれていた。チームの総監督・中嶋悟監督から声をかけられた。11月10日、山本尚貴が迎えたスーパーフォーミュラ最後の1日。勇姿を目に焼き付けようと多くのファンが訪れた。予選Q1deトップタイムを叩き出してみせ、そして6位入賞。15年に及んだ日本最高峰の戦いに別れを告げた。