少年院で増える境界知能の少年たち。特別に話を聞くことが許された。各地で強盗事件が相次ぐ中、指示役をやって捕まったという少年もいた。傷害事件を起こして収容された17歳の少年のIQは77で、境界知能に該当。小学生のころから落ち着きがなく、精神科のカウンセリングで発達障害の可能性を指摘されたが、本人や家族に自覚はなく、公的な支援につながることもなかった。収容されたころに書いた日記には、少年院生活への不安がつづられていた。少年の個別面接の様子を紹介。塩尻智也法務教官は「生い立ち、自分がどう生きていきたいのかをろくに考えずに来ている。ちょっとずつでもほぐしていかないと自分自身に向き合うことができない」と語った。
少年たちに向けて2年前から導入しているプログラムは「公文」。罪を犯した人たちの更生を支援する団体と連携して始まった取り組み。子供のころから椅子にじっと座って授業を受けることが苦手だった彼らは、ここで週に1時間半、算数や国語を学び、できる自信をつけていく。この日は初回、1桁台の足し算から始めたが、途中で手が止まったり、間違えたりする姿が多く見られる。それでも講師の指導を受けながら自分のペースで進めていくと半年後には分数の計算まではできるようになるという。公文を受けた少年たちに行ったアンケートを紹介。公文教育研究会・又吉智恵さんは「できたという経験があまりないと感じる。できたという積み重ねが学習の気持ちを作る土台になっている」と語った。
少年たちの認知機能の訓練のため去年からドローンプログラムを導入。指導に当たるのは作業療法士。手元のコントローラーを動かしながら機体を目で追う操作は注意力や集中力のアップにもつながる。ドローンとセットで行われるのがペグテスト(認知機能検査)と呼ばれる検査。結果は4人とも、ドローンをやる前より後のほうがタイムが早くなっている。高知リハビリテーション専門職大学・足立一教授(作業療法士)は「注意機能が低い子ほど、(タイムが)上がっていく傾向がある。機械なのでトラブルが多い。対応として感情のコントロールや問題解決力を養う」と語った。加古川学園恒例の取り組み。出院を間近に控えた少年たちが家族や法務教官を前に出院後の決意表明をするリスタート宣言。参加した少年は9人。最後に発表したのは少年院生活に不安を感じ、教官の面接を受けていた17歳の少年(傷害)。少年を1年間指導してきた塩尻智也法務教官は「彼自身もすごく頑張った。信じてやってきたことは必ず力になる」と語った。
少年院を出た少年たちは、実際どのような道を歩んでいるのか。兵庫・尼崎市でビルやマンションの清掃事業を行う松本商会。社員12人のうち刑務所や少年院を出た若者が現在4人勤務。松本商会・松本和也社長は、4年前から罪を犯した人たちの更生支援を行う「職親プロジェクト」に参加し、協力雇用主として彼らを支えている。松本社長は「放っておけない」と語った。入社して1年になる松本商会・多田聡良さん19歳は、窃盗や傷害など中学生の頃から非行に明け暮れ、16歳のとき虞犯で少年院に。松本社長の講話を聞いたことがきっかけで入社。小学生の頃、クラスメートに石を投げるなど問題行動を繰り返し、医師からはADHDと診断されたこともあったという。少年院を出ても帰る場所がなかった多田さんを松本社長は家族ぐるみで支えている。2週間後、会社の寮を訪ねると多田さんは前日から姿を消していた。度重なる無断欠勤に一部の社員からクビにした方がいいという声も出始めているが、松本社長は更生支援をあきらめきれない。その日の夜遅く、多田さんが松本社長の家に現れた。数日間、地元の仲間たちと過ごしていたという。
少年たちに向けて2年前から導入しているプログラムは「公文」。罪を犯した人たちの更生を支援する団体と連携して始まった取り組み。子供のころから椅子にじっと座って授業を受けることが苦手だった彼らは、ここで週に1時間半、算数や国語を学び、できる自信をつけていく。この日は初回、1桁台の足し算から始めたが、途中で手が止まったり、間違えたりする姿が多く見られる。それでも講師の指導を受けながら自分のペースで進めていくと半年後には分数の計算まではできるようになるという。公文を受けた少年たちに行ったアンケートを紹介。公文教育研究会・又吉智恵さんは「できたという経験があまりないと感じる。できたという積み重ねが学習の気持ちを作る土台になっている」と語った。
少年たちの認知機能の訓練のため去年からドローンプログラムを導入。指導に当たるのは作業療法士。手元のコントローラーを動かしながら機体を目で追う操作は注意力や集中力のアップにもつながる。ドローンとセットで行われるのがペグテスト(認知機能検査)と呼ばれる検査。結果は4人とも、ドローンをやる前より後のほうがタイムが早くなっている。高知リハビリテーション専門職大学・足立一教授(作業療法士)は「注意機能が低い子ほど、(タイムが)上がっていく傾向がある。機械なのでトラブルが多い。対応として感情のコントロールや問題解決力を養う」と語った。加古川学園恒例の取り組み。出院を間近に控えた少年たちが家族や法務教官を前に出院後の決意表明をするリスタート宣言。参加した少年は9人。最後に発表したのは少年院生活に不安を感じ、教官の面接を受けていた17歳の少年(傷害)。少年を1年間指導してきた塩尻智也法務教官は「彼自身もすごく頑張った。信じてやってきたことは必ず力になる」と語った。
少年院を出た少年たちは、実際どのような道を歩んでいるのか。兵庫・尼崎市でビルやマンションの清掃事業を行う松本商会。社員12人のうち刑務所や少年院を出た若者が現在4人勤務。松本商会・松本和也社長は、4年前から罪を犯した人たちの更生支援を行う「職親プロジェクト」に参加し、協力雇用主として彼らを支えている。松本社長は「放っておけない」と語った。入社して1年になる松本商会・多田聡良さん19歳は、窃盗や傷害など中学生の頃から非行に明け暮れ、16歳のとき虞犯で少年院に。松本社長の講話を聞いたことがきっかけで入社。小学生の頃、クラスメートに石を投げるなど問題行動を繰り返し、医師からはADHDと診断されたこともあったという。少年院を出ても帰る場所がなかった多田さんを松本社長は家族ぐるみで支えている。2週間後、会社の寮を訪ねると多田さんは前日から姿を消していた。度重なる無断欠勤に一部の社員からクビにした方がいいという声も出始めているが、松本社長は更生支援をあきらめきれない。その日の夜遅く、多田さんが松本社長の家に現れた。数日間、地元の仲間たちと過ごしていたという。