この差を挽回しようと日本でも国産AIの開発が進められている。その最前線を走る1社が岡野原さん率いるプリファードネットワークス。どんな思いで開発を進めているのか。「AIにはまた新しい技術が出てくるが、必ずしも新しい技術ではなく今の延長上に起きると思う。今乗っておかないと次の流れにも乗れない」と岡野原さんは語る。岡野原さんは今、遅れを挽回する勝機を“AI半導体”に見い出している。そもそも生成AIでは、メモリーにある膨大なデータをGPUなどの演算器へ次々と送り込んで計算する。しかし近年演算器の性能向上にデータを送り込むメモリーの速度が追い付かず、演算器が待たされることが課題となっている。岡野原さんはまさにこのメモリーの壁を突破しようと、AIモデルだけではなく半導体の開発にも挑んでいる。開発中の「MN-Core Lシリーズ」はメモリーを演算器の上に重ねることでデータを運ぶ距離そのものを短くしようというAI半導体だ。岡野原さんは「技術的な難しさとして熱を持つ演算器対してメモリーは熱に弱く、熱をどうコントロールしながら距離を短くするのかというのがチャレンジとなる」などと話す。また「エヌビディアの半導体より競争力のあるものにしたい」などと話した。
