アメリカの大統領選挙に向けた野党共和党の党大会。3日目は副大統領候補に選ばれたバンス上院議員が指名受諾演説を行った。39歳と若いバンス上院議員はベストセラー作家でもある。バンス上院議員は、演説でかなりの時間を割いて自身の生い立ちを語り、自分は貧しい家庭が多い地域で育ったとして「薬物依存の母に代わり、祖母が育ててくれた。母もこの場にいる。10年薬物をやっていない」と語った。依存症を克服した母親が会場に来ていることを伝え「来年1月で薬物をやめて正式に10年。トランプ大統領がOKならホワイトハウスでお祝いをしよう」と呼びかけた。一方で政策については「安全保障では同盟国にただ乗りはさせない」として、世界の平和を守るため、さらなる負担を求めるなどトランプ前大統領が掲げる米国第一主義をともに強く推し進めていく考えを強調。また「国内の製造業を保護することで、労働者を守っていく」と訴えた。共和党大会最終日のあすは、トランプ前大統領が指名受諾演説を行う予定。一方、バイデン大統領は新型コロナウイルスへの感染が確認され、選挙集会などの出席を取りやめる事態となっている。さらに米国メディアなどの世論調査で、民主党支持者の約3分の2が「バイデン大統領は選挙戦から撤退し、党が別の候補を選ぶべきだ」と回答(AP通院とシカゴ大学の調査)。不満や懸念が高まっていることがうかがえ、民主党側も目が離せない状況。
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