2025年4月にハンツビル刑務所では一人の死刑囚の死刑執行が予定されていた。日本での死刑執行は約90分前に本人に告知され、事前に外部に知らされることはない。テキサスでは数ヶ月前に本人や社会に告知される。反対派から離れた場所には死刑執行を支持する人も集まっていた。近隣の課外授業の一環で学生や教員も死刑制度を考えるために見学に訪れていた。この日死刑執行が予定されているのはモイセス・メンドーサ死刑囚は2004年にレイチェル・トールソンさんを誘拐しレイプした後殺害した。死刑予定時刻の午後6時が近づく。施行に立ち会うためにメンドーサ死刑囚の妻や友人が処刑室へ。被害者の遺族や許可を得たメディアもそのあとに続いた。ハンツビル刑務所内の処刑室では、ベッドの左手にある部屋に被害者の母親や遺族、記者らが執行を見届けようと待機。その隣の別の部屋にはメンドーサ死刑囚の妻や友人が立ち会っていた。午後6時3分には、処刑室にはいったメンドーサ死刑囚は、午後6時4分に革ベルトで固定。7分には死刑囚の腕に注射針がさされ、伸びたチューブは右手にある小さな穴を通じて医療チームの部屋にいる医師と繋がった。20分には死刑囚が被害者と遺族らに呼びかけ、罪を犯したことを懺悔した。21分には致死薬を投入。死刑囚はその後死亡が確認された。死刑執行にたちあったAP通信のマイケル・グラチェク記者は、これまで400人以上の死刑執行に立ち会ってきた。娘を殺した男の最後にたちあった母親が記者会見を行った。
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