石破総理大臣は就任後初めての外国訪問としてラオスを訪れ、ASEAN(東南アジア諸国連合)との首脳会議に臨んだ。石破総理は冒頭で海洋進出や経済的威圧を強める中国を念頭に、地域の平和と安定の維持に向けて海洋含む安全保障分野での協力強化を進めていく考えを示した。中国の海洋進出をめぐっては、南シナ海でフィリピンなどと中国の間で領有権争いが問題になっていて、威圧的な行動を強める中国に対し反発する動きが広がっている。きのうは、フィリピンのマルコス大統領が中国を念頭に結束して対応にあたるよう加盟国に呼びかけていたことが明らかになった。ただ、中国と経済的なつながりが強い一部の加盟国との間で議長声明に盛り込む文言をめぐって意見が対立しているという。こうした中、中国とASEANの首脳会議も開かれ中国の李強首相はASEANとの間で経済協力が進展していると強調。これに続いたフィリピンのマルコス大統領は、中国を強くけん制した。ベトナムやシンガポール、タイからも南シナ海についての意見が相次ぎ、李首相は従来の立場を繰り返し主張したという。