都心に空き家を抱えている筑前さんに話を伺うと、定期的に窓を開けないと空気が淀んでしまうと話す様子を見せていたが、2階はふすまなどが劣化する様子が見られた。空き家相続の権利を母の兄弟も持つ状況だったことから空き家の権利者になるのか確認するために1年をかけたという。しかし、相続を整理した筑前さんは思い出の詰まった家について母から家をちゃんとするように言われていたといい、大事に守っていきたいという。神棚に水をあげるなどしてきた在りし日の家を売却しない方法を探す中で「DIY型賃貸借」という案を選ぶことにした。これは借主側がリフォーム費用を負担するかわりに賃料を割安にしてもらう物となっている。不動産業者からは賃貸でも思い切った改装ができるのがメリットであり、人口減少の時代で空き家を増やさないようにしていく考え方は大事と話していた。借り主となったのは外国人向けフォトスタジオで、筑前さんは綺麗に維持していただればあの世で胸を張れると笑顔を浮かべていた。