米国で猛暑に関連し死亡したとされる人の数について。現在年間8500人あまりだが、2050年には年間約6万人、更に猛暑による経済損失は現在の1000億ドルから5000億ドルに拡大すると試算されている。バイデン政権は気候変動対策への取り組みから風力や太陽光といった再生可能エネルギーへの転換を進めているがここにきてそれに“逆行”するかのような動きが出ている。“異常気象の要因には地球温暖化にある”と環境団体は語気を強めている。環境問題の専門家、ジョンウォレス名誉教授は石炭火力の発電はあらゆる発電方法の中でも環境への影響が特に大きいとして再生可能エネルギーの普及が急務だと訴える。しかし今米国国内ではこうした方針から正反対の動きが広がっている。こちらの石炭火力発電は運転を延長すると発表。延期により顧客の負担は約90億円減少するとしている。また別の電力会社も2030年までに温室効果ガスの排出量を30%削減するとした目標を取り下げると発表。専門家である米国電力研究所・ニーバエスピノーザ副所長はこうした動きの背景には急速に進む生成AIがあると指摘する。「チャットGPTはグーグル検索の10倍の電力を使用する。こうした高度のAI技術の利用が広がれば世界中で電力需要が大幅に増加する」と説明。膨大なデータを学習するためのサーバーが不可欠の生成AIは莫大な電力が必要だった。