G20サミット。国際社会の分断や対立が深まる中、石破総理は「共通点や一致点を見いだし、責任を共有すべきだ」と訴えた。「責任を共有する」との文言は首脳宣言にも盛り込まれ、外務省幹部は、日本のメッセージが浸透したと話している。また、自身が重視する防災分野を強く打ち出したのも、各国一致しやすいテーマでもあり、石破外交のアピールにつながったと評価の声が出ている。一方、米国がトランプ政権発足後に、保護主義に傾くことへの各国の警戒感は強く、国際協調は一筋縄ではいかないとの見方が多いのも現状。日米関係を維持強化しつつ、多国間連携も主導していけるか、真価が試されるのはこれから。日本国内は課題が山積してる。当面は来週、召集される臨時国会。少数与党の中で迎える初めての本格論戦の舞台となる。石破総理としては、何より経済対策のための補正予算案を早期に成立させたい考え。国民民主党は、政策の方向性が近いとして協議を進めており、年収103万円の壁の見直しをはじめ、接点を見いだし、協力が得られるかが焦点。また、政治改革も信頼回復のために避けられない課題。年内を目指すとする政治資金規正法の再改正に向け、与野党協議を呼びかけることにしている。石破総理が言う謙虚で丁寧な政治で、具体的な成果を示せるのか、早速問われる。