最近、多くの外国人観光客でにぎわう富士山。山梨県の富士河口湖町ではコンビニの周辺の景色がSNSで話題になる一方、道路を横切ったり私有地に無断で立ち入ったりするトラブルも相次いでいることはこの番組でも伝えた。そんな中、富士五湖の1つ河口湖は大型連休中は国内外からの多くの観光客でにぎわったが、水位の低下という問題を抱えていた。本来は船でしか行けないという六角堂に今なら歩いて行けるということでたくさんの観光客が訪れている。県によると河口湖の水位は去年9月ごろから徐々に低下。先月の平均で基準水位よりも3メートルほど低く、4年10か月ぶりの低さとなっている。水位の低下による影響は大型連休を迎えた観光にも及んでいる。河口湖の貸しボート店によると水位が下がったことで湖の底が広い範囲で露出。桟橋の一部が使えないためスワンボートの数を減らさざるをえなくなった。河口湖の水の増減などについて研究している山梨県富士山科学研究所の山本真也主任研究員によると、河口湖の水は主に湖の北側にある山に降った雨が地下水や伏流水としてたまったものだと考えられていることから山本さんは水位の低下は去年、湖周辺の地域で雨が少なかったことが影響していると考えている。そして今後さらに水面が下がった場合、湖の水を使っている農家などに影響が出る可能性を指摘している。河口湖のような雨量が少なかったことによる湖の水位低下はほかの観光地でも起きており栃木県日光市の中禅寺湖でも平年を下回る水位が続いている。関東甲信の梅雨の時期を含む8月ごろにかけての雨量はほぼ平年並みということで、水位が回復するか注目だ。
住所: 山梨県南都留郡富士河口湖町河口2308-1