街のスーパーなどで山積み状態もみられる備蓄米。販売期限が今月末に迫る中新たな動きが。埼玉・秩父市のこめや坂上では随意契約の備蓄米20tを購入したが現在5t以上が残ってしまい販売期限の今月中に売り切ることが難しいという。農水省は今月末までとしていた備蓄米販売期限を延長し、来月以降の販売も認める方針を固めた。随意契約で放出された備蓄米は新米の値崩れを防ぐため販売期限を原則今月末までとしていた。しかし引き渡し作業などが追いつかず申し込みがあった30万tのうち販売されたのは3割程度にとどまっている。さらに昨日発表されたスーパーの平均販売価格が2週間ぶりに値上がり。こうしたことが販売期間延長の背景の一つとなった。業者の中には備蓄米購入の申し込みをキャンセルする動きも。トライアルカンパニーは6000tをキャンセル、マミーマートは追加で申し込んだ2000tをキャンセルした。販売期間が延長される見通しの備蓄米だが、精米済みの場合時間が経つことで味は変わらないのか。守屋太一店長は、涼しいところに負いておけば2か月くらいは大丈夫だが、おいしく食べるには早めに1か月くらいで食べた方が良いと話した。都内のドン・キホーテでは22年産の備蓄米を10kg4191円で販売。5kgあたり約2100円になる。一方新米の宮崎産こしひかりは5kgで税込み4515円と倍以上。高値の新米に備え備蓄米を備蓄する人も。取材中の2時間で売れたのは備蓄米が12袋、新米が2袋だった。宇都宮大学の松平尚也助教は、備蓄米の販売延長で新米の価格が下がりすぎる可能性がある、期限等も延長の検討をしてほしい、米農家にとっては不安な販売期間の延長といえると話した。
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