東京・板橋区に都内最大の物流施設「MFLP LOGIFRONT東京板橋」がオープンした。地上6階建てで、延べ床面積およそ25万平方メートル。賃料は付近の相場より3割ほど高いが、すでに9割が埋まっているという。最大の理由が配送の効率化を図れる都市部という立地。もともと日本製鉄の工場跡地で工業専用地域のため巨大施設を作ることができた。土地を管理する日鉄興和不動産と、物流施設の実績がある三井不動産が組み土地の活用を進めた。屋上には太陽光発電を設置。施設内の電気を賄うだけでなく、余った電力は近隣の学校に供給する仕組み。三井不動産がさまざまな施設で培ったノウハウが、物流以外の機能に生かされている。従業員などが使える共用ラウンジは、質素になりすぎないようにした。こうした仕掛けは物流業界の働き手の確保も意識していて、この空間に魅力を感じて手を上げたテナントもいる。この施設はドローンの実証実験の場でもあり、施設の点検に加え将来的にはドローンを使って普段の配送や、災害時の配送などに生かす計画。ドローン配送の活用も物流の人手不足問題の解決に役立てられると考えている。行政などへの申請なしでドローンの操縦体験ができるエリアもありドローン人材を育成し、ドローンのコミュニティを作る狙い。様々な仕掛けで物流業界の人手不足への対応を進めている。