ピクシーダストテクノロジーズ・落合陽一代表に聞く。東京ビッグサイトで開催されたものづくり技術の展示会「ものづくりワールド」。音（超音波）で空気を振動させてものを宙に浮かせる技術や髪の毛を育てる細胞を刺激して発毛促進を期待するなど音には知られざる意外な力がある。こうした音の力を生かそうとしている会社。ピクシーダストテクノロジーズ・落合陽一代表は作家やコメンテーターなど幅広い活動で知られ、母校・筑波大学で准教授を務め、研究の成果を社会実装するべく会社を設立。従業員85人の若い会社ながら去年には米国のナスダックに上場を果たしている。数ある技術の中でも今、注目されているのが聞くだけで認知症改善を目指す音。ガンマ波は脳内で発生する脳波の1つだが、近年、マサチューセッツ工科大学などで認知症との関係性についての研究が行われている。認知機能の低下は脳のごみと言われるたんぱく質がたまってしまい、神経細胞に悪影響を及ぼすことで起こるとされる。落合さんたちは音を自動で40ヘルツ変調にしてくれる世界初の特許を取得したスピーカーkikippaを開発した。