俵万智にインタビュー。「サラダ記念日」は俵万智の20代の歌集。俵は去年4月、「生きる言葉」を出版。育児、恋愛、AIまで身の回りの言葉について俵ならではの視点で語られる。この本で、俵自身、言葉についていま自分がこんなに書きたいと気付いた。言葉への興味の原点は小学校の頃。同級生のユウジという子が、しくじって「言うたろ」とみんながはやしたてたときに「俺はユウタロウやない。ユウジや!」と言って、そのアイデアでみんなを笑わせて何事もなく先生に言いつけられることもなく、言葉の力をまざまざと見た経験の原点にある。大学時代、文学サークルで劣等感を持っていたときに短歌に出会った。雑誌に投稿し、雑誌に掲載された。繊細な恋心を31文字で軽やかに詠み続け、40歳の時には息子を出産して、母として新たな視点で詩を詠むようになった。子育て中は日常に比喩的な表現が多いことに気づき、言葉はおもしろいと改めて思った。俵にとって、恋の歌は手を加え盛り付けこだわったりソースをかけたりしないと人様に出せないが、子どもの歌は刺身で出せるというのが実感。息子は中学生になると、宮崎・五ヶ瀬町の全寮制中高一貫校に進学した。息子がホームシックになり、親子を繋いだのが俵が6年間毎日送り続けたハガキだった。返事はそんなにこないが、楽しみにしていて、みんなで読んでいたそう。番組では、俵の短歌「あす会える」の返歌を息子に詠んでもらい、それを俵に伝えた。俵は、家庭の親子の関係をいまは言葉が取り持ってくれているかもしれないと語る。言葉への興味が尽きない俵は、歌舞伎町のホストクラブで毎月開催される歌会に5年ほど前から参加している。アイドルとも歌会をしていて、そうとしか言えないニュアンスをみんなが工夫して生み出すというのは楽しいことだと思っている。また、言葉は変化するのが当然だと考えている。俵にとって言葉とは、「ずっといい人生の相棒」。
