ワシントン支局の根本幸太郎記者に聞く。スイングボーターの動向も注目されているが、こうした一人一人の選択が結果を左右する情勢。異例の大接戦となっているだけに一票一票の重みが格段に増している。特に激戦州では最終盤の各種世論調査でも、両者の支持率の差が調査の誤差の範囲内というものがほとんどで、優位な差はついていない。米国メディアの中には今回の選挙戦を陸上競技に例えて最後は写真判定に持ち込まれる様相だと僅差で決着がつく可能性を指摘するところもある。最終盤トランプ氏は「この4年間で暮らしは上向いたか」と繰り返し有権者に問い、今回の選挙は政権を担ってきたバイデン、ハリス両氏への審判だと批判を強めたのに対し、ハリス氏もトランプ氏の過激な発言や政治姿勢への批判をより前面に打ち出す戦略にかじを切った。こうした訴えが双方の支持層の投票率をどこまで引き上げ、そして投票先をまだ決めていない有権者を突き動かせるのか、そこがまさに選挙の行方を決定づけるポイントになると思う。注目される選挙結果はいつごろ判明するのか。開票は日本時間のあす午前から順次始まり、過去の選挙では多くの場合、その日のうちに大勢が判明してきた。ただ、バイデン氏とトランプ氏が争った前回4年前は開封などに時間がかかる郵便投票が増えたことに加えて接戦となったため結果が判明したのは開票開始の4日後だった。今回も接戦となる中、すでにトランプ氏は投票で不正が行われていると主張し始めているほか、僅差の場合は再集計を行うルールを設けている州もあり、米国メディアは「当選確実をいつ速報できるかは予想することができない」と伝えている。国際情勢にも大きな影響を与える大統領選挙の行方を世界中が固唾を飲んで見守ることになりそう。米国大統領選挙については、激戦州のリポートなどをNHKプラスのプレイリストでまとめて見られる。
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