東京・小平市に住む小学生の男の子は1年生のとき周りと同じにできないことが目立つようになり、度々自分を強く責めるようになった。夏休みがあけた2学期、下校途中に道端にランドセルを投げ泣き叫んでいるのを母親が見つけた。家に連れて帰ると「学校がつらい」、「もう死にたい」と口にした。その後、男の子は発達障害の傾向があると診断を受け、4年生となる今まで日中のほとんどを自宅で過ごす日々を送っている。この男の子のように知的障害はないものの、発達障害などで対人関係の形成に困難な子どもが通うことができる特別支援学級に「情緒学級」がある。大阪府では2687学級設置されているが、東京都は167学級にとどまり、半数の自治体では1つも設置されていない。小平市では発達障害の子どもを育てる親などの声を受け、来年度から小学校に「情緒学級」が設置されることになり、この母親も最後の望みをかけて申し込んだ。記事では母親の思いや情緒学級の設置に地域差がある理由についても紹介している。