2月、OSO18対策班のリーダーである藤本は11人のハンターを召集した。人間に危害を加えるおそれのあるヒグマは捕獲の対象になると定められているため、これまでにもハンターたちは行政から依頼を受けてヒグマを仕留めてきたそう。OSO18による被害範囲は2つの街にまたがり、東京23区3つ分に及んでいた。藤本はOSO18の行動パターンを特定し、冬眠から目覚める場所を上尾幌国有林の中だと推測した。森は野生動物の避難場所となっていて行く手には常にエゾシカがいたが、そこにはエゾシカが何者かに食い荒らされた跡も残されていた。
2023年6月、今年も牛が殺されたと藤本のもとへ連絡が入った。この日の朝に酪農家が沢へと下りる途中で横たわった牛を発見したそう。有刺鉄線に付着した体毛を分析するとOSO18のDNAと一致した。現場近くに真新しい足跡を発見したため、藤本は牛の死体を現場に残しておびき出す作戦を取ることにした。罠を設置してから3日後の夜10時すぎ、OSO18とみられるヒグマが現れた。しかし罠を回避して死体を持ち去り、この日を最後に二度と牛を襲うことはなかった。
2023年6月、今年も牛が殺されたと藤本のもとへ連絡が入った。この日の朝に酪農家が沢へと下りる途中で横たわった牛を発見したそう。有刺鉄線に付着した体毛を分析するとOSO18のDNAと一致した。現場近くに真新しい足跡を発見したため、藤本は牛の死体を現場に残しておびき出す作戦を取ることにした。罠を設置してから3日後の夜10時すぎ、OSO18とみられるヒグマが現れた。しかし罠を回避して死体を持ち去り、この日を最後に二度と牛を襲うことはなかった。