買取事業はまだ苦労していた時期の一言から始まった。2016年にLED電球の飛び込み営業で地元のスポーツ店を訪ねた吉岡。そこには10年以上前のもののグローブが半額で並んでいた。吉岡は不思議に思い、新しいグローブは売らないのかと尋ねるとこれが売れないと新品を売ることが出来ないと店主は話したという。ひらめいた吉岡はすぐさま銀行に走り30万円でグロープを買い取りインターネットで2日で完売したがオーナーも嬉しそうな表情だったという。この在庫一括買い取りに正気を見出した吉岡と川口は中古のワゴン車を購入した。全国のスポーツ店をまわり買い取り先を拡大。やがて野球用品の買い取り偉業が軌道にのった頃にあることに気づく。どのスポーツ店もグロープよりスポーツウェアの在庫をたくさん抱えていた。そこでアパレル業界を調べるととんでもない量の廃棄がでていることを知り、ならアパレル業界の商品を販売できるよういなればチャンスがあると感じた。しかしアパレルメーカーを相手するとなると買い取り金額は跳ね上がる。そこで順調だった野球用品の事業を顧客情報や査定データなどと売却。そのお金でアパレルの買い取りを本格化させていった。更に自分が買い取りたいものではなく客が売りたい商品を一括で買い取ることで年間取扱高を557億円にまで引き上げた。吉岡は30万円で買い取ったグローブは50個ほどだったという。その利益は倍くらいの価格帯になったという。またアパレルに関しては億単位になるなどハードルは高かったというが、野球用品の買い取りは結構なシェアを持っていた目先だけを考えれば売りたくない気持ちがあったがここを逆に逃せば自分たちの先はないと感じたという。心の痛い決断が次に繋がるという。