2024年7月4日放送 23:06 - 23:55 テレビ東京

カンブリア宮殿
【「もったいない」に革命!三方よしの在庫買い取り戦略の秘密】

出演者
村上龍 小池栄子 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

常識破り!在庫買い取り業界の風雲児
売れない商品をスピード現金化 「全部買います」驚きの仕組み

香川県多度津町で開発メーカーの経営者の森久さんは大きな悩みを抱えている。倉庫に高く積まれた段ボール。在庫が山になってしまっていたがその中身はウイルスを減らすという業務用の加湿器。森久さんはコロナ禍の東京オリンピックで室内競技会場向けなどに開発。大量の採用を目指したが無観客開催になりそっくり売れ残ってしまった。そんなピンチに現れたのは在庫の買取業者ピンチヒッタージャパン。この加湿器は1台24万円。ミストが細かく近くに眼鏡があっても曇らない。品質に問題はなく条件次第だが、7000台を一括で買い取ることにした。その提示額に森久さんはありがたいと答えた。この金を元手に新製品の開発を行うという。加湿器7000台は、10トントラックで24台分で費用もバカにならないがこの運送費用もピンチヒッタージャパンが負担する。

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PINCH HITTER JAPANプルガティオ多度津町(香川)東京オリンピック

基本的に何でも買い取るというピンチヒッタージャパンは、おもちゃのディスカウントショップにやってきていた。並んでいるのはアウトレット品や型落ち品が多く、その殆どを激安価格で販売し、中には90%以上の値引き商品も。そんな店を運営するのはキャプテンの岡崎さん。在庫に頭を抱えているという。フロアには段ボールが山のように積まれていて、売れ残ったおもちゃの在庫だという。処分しようと98%の108円にしても売れなかったという。こうしたピンチに現れるピンチヒッタージャパン。今回岡崎さんは売れずにしまっていたおもちゃの4種の2万2000円の買い取りを依頼した。この先も売れる見込みない商品だが全商品を一括買い取りするということで話がまとまった。岡崎さんは今回で9回目の取引だというがピンチヒッタージャパンを使う企業のリピート率は94%。

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PINCH HITTER JAPANおもちゃ屋さんの倉庫 西新井店カミワザ・ワンダキャプテン春日井市(愛知)

ピンチヒッタージャパンの本拠地は長崎県諫早市。2013年の創業で、今年4月に3階建て自社オフィスに移転した。従業員は81人で、急成長の秘密は在庫を売る会社、買い手、消費者も喜ぶ三方よしの仕組みにある。

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PINCH HITTER JAPAN諫早市(長崎)
急成長支える!三方よし戦略 希望通りの戦略“売り手よし”

ピンチヒッタージャパンではおもちゃのディスカウントショップから買い取る商品の価格を最終的に決める会議を行っていた。過去の膨大な買い取りデータを参考に客の希望額を照らし合わせながら決めていく。ほぼ売りての希望価格で買い取ることになった。そして売りてにとって重要なのはライバル店に販売しないなどの販路に条件がつけられること。例えば先程のおもちゃのディスカウントショップの場合、おもちゃ専門店での販売はNG。こんなことが可能になるのもピンチヒッタージャパンが全国に3500社という売り先を持っているため。売り手のNG販路を避けながら販売が可能。

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PINCH HITTER JAPAN
急成長支える!三方よし戦略 ピンポイント仕入れ“買い手よし”

ピンチヒッタージャパンの売り先の一つが関西国際空港近くの店の半額倉庫 りんくう店。ワゴンに子供服が並んでいるかと思えばハンドマッサージ機も。種図雑多な商品を扱うリサイクルショップだという。そこにやってきたのはピンチヒッタージャパンの佐々野。先日買い取ったカミワザ・ワンダなど型落ちのおもちゃの提案にやってきた。合計二万点のおもちゃの購入が決定したが売れ残りの商品ばかりだがこの店は空港が近いため外国人も多く来店し、日本のアニメ商品関連のものを買っていくという。外国人はアニメの放映時期も気にせず、あるところでは全く売れない商品でもそれを必要とするところにピンポイントで売れば喜ぶ買い手がいる。

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PINCH HITTER JAPANカミワザ・ワンダ半額倉庫 りんくう店泉佐野市(大阪)関西国際空港
急成長支える!三方よし戦略 掘り出し物ザクザク“消費者よし”

ピンチヒッタージャパンの主力商品の一つがアパレル。アパレルの在庫を買い取り格安で打っているショップのローカスト 新宿マルイ本館店では、お客が品定めをしていたのはメゾンキツネの服。人気ブランドはとにかく安い。これらの商品はピンチヒッタージャパンから仕入れている。この店は多いときで半分以上ピンチヒッタージャパンの商品になるという。 こんな戦略で客を掴み、3年間の成長率は400%を超えた。

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PINCH HITTER JAPANローカスト 新宿マルイ本館店新宿区(東京)
成長率400%の長崎発ベンチャー もったいないを「価値」に変える

ピンチヒッタージャパンでは創業記念日を迎えていたが社員の平均年齢は28歳。社長は吉岡拓哉。その9割の社員が長崎県出身で吹けば飛ぶようなベンチャーからスタートし人気企業に育てた。

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PINCH HITTER JAPAN
売れない商品をスピード現金化 「全部買います」驚きの仕組み

吉岡は買い取る商品の中で一番多いのはアパレルや化粧品が多いが、扱えない商品は酒や薬品など資格が必要なものだと答えた。またこのサービスは新しい商売ではなく、2パターンの業者がいるという。一つは仲介をして販売先をみつけてくる。もう一つは必要な商品だけを買い取る業者がいるがこれでは本質的な課題解決にはなっていないと当時思っていたが全量一括で買うことを一番しなければいけないと感じたという。また買い取り価格の目安はなく、基本的にお客とここでは売らないでほしい、ここはいいという場所を一緒にカスタマイズする。すべてOKであれば高く買い取りができ、逆に狭くなれば価格も変わっていくという。また売れそうにないものでも一括で買い取るのか?に吉岡は販売データを蓄積し持っているためかつ最初に販路を国内外含め開拓しているので難しいと思うものでも以前販売した類似商品と比較しながら値付けをし、必要な企業を特定しそこに案内し販売を行っているというが月内に販売切ることを目標にしているという。

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PINCH HITTER JAPAN
最初の買い取りは意外なモノ「どん底からの大逆転」のウラ側

吉岡は地元長崎の思い出深い食堂を訪ねた。2014年に吉岡が作った諫早市のフリーペーパーだが在庫買取業の前にこんな仕事もしていた。誰も相手にしてくれなかった時代に掲載料を払ってくれたのがきりん食堂だった。人が驚くほどいろんなことに挑戦してきた吉岡。大学を卒業後に美容関連企業で営業職につき2013年に大学時代の仲間と2人で起業したが何をするか決まっておらずイベント企画やフリーペーパー制作、LED電球の切り替え営業となんでもやった。しかしどれも対したお金にはならず2人の共同生活は悲惨だったという。そんなどん底生活を送る中で転機が訪れた。オフィスの隣にある自社倉庫には、野球用品画並んでいたがこれが在庫買取業を始めるきっかけだった。

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PINCH HITTER JAPANきりん食堂諫早市(長崎)
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野球グローブ見て ひらめいた!「どん底からの大逆転」のウラ側

買取事業はまだ苦労していた時期の一言から始まった。2016年にLED電球の飛び込み営業で地元のスポーツ店を訪ねた吉岡。そこには10年以上前のもののグローブが半額で並んでいた。吉岡は不思議に思い、新しいグローブは売らないのかと尋ねるとこれが売れないと新品を売ることが出来ないと店主は話したという。ひらめいた吉岡はすぐさま銀行に走り30万円でグロープを買い取りインターネットで2日で完売したがオーナーも嬉しそうな表情だったという。この在庫一括買い取りに正気を見出した吉岡と川口は中古のワゴン車を購入した。全国のスポーツ店をまわり買い取り先を拡大。やがて野球用品の買い取り偉業が軌道にのった頃にあることに気づく。どのスポーツ店もグロープよりスポーツウェアの在庫をたくさん抱えていた。そこでアパレル業界を調べるととんでもない量の廃棄がでていることを知り、ならアパレル業界の商品を販売できるよういなればチャンスがあると感じた。しかしアパレルメーカーを相手するとなると買い取り金額は跳ね上がる。そこで順調だった野球用品の事業を顧客情報や査定データなどと売却。そのお金でアパレルの買い取りを本格化させていった。更に自分が買い取りたいものではなく客が売りたい商品を一括で買い取ることで年間取扱高を557億円にまで引き上げた。吉岡は30万円で買い取ったグローブは50個ほどだったという。その利益は倍くらいの価格帯になったという。またアパレルに関しては億単位になるなどハードルは高かったというが、野球用品の買い取りは結構なシェアを持っていた目先だけを考えれば売りたくない気持ちがあったがここを逆に逃せば自分たちの先はないと感じたという。心の痛い決断が次に繋がるという。

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PINCH HITTER JAPAN
オシャレな部屋から〇〇〇まで 在庫以外何でも売買のワケ

長崎県雲仙市にある野菜を扱う運送会社。夏には野菜がとれない状況でほとんどなにもない状態で倉庫に空きのスペースが目立つ。この倉庫の空きスペースを期間限定で買い取り売れないかとピンチヒッタージャパンは考えた。全国の運送会社が持つ400あまりの倉庫の空きスペースを一定期間買い取って貸し出している。さらに在庫の買い取りから発展させたビジネスも。名古屋市内のマンションの一室に向かったピンチヒッタージャパンの社員。ここは家具付きのレンタルルームで女子会や仲間内のパーティールームとして作られた。目的はこのレンタルルーム事業の買い取り。ピンチヒッタージャパンはこうした小規模の事業を買い取り希望者に販売している。ピンチヒッタージャパンのこの事業における強みは最短2日という買い取りスピード。今回相談してきた牧原さんは事業拡大のための資金集めをしたかったが話しの速さに驚いていた。2年前に開始したこのサービスは、後継者のいない飲食店やインターネット上で商品を販売する700以上の事業の売買を実現させている。

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名古屋市(愛知)橘運輸雲仙市(長崎)
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オシャレな部屋から〇〇〇まで 在庫以外何でも売買のワケ

横浜市内の住宅街にPINCH HITTER JAPANを利用して新たに事業を始めた人がいる。沖縄の会社がやっていた肉味噌の製造事業を買った山田さんは現在一人で肉味噌を手作り。出来上がったものを瓶につめてインターネットを中心に販売している。46歳の今まで20年以上食品会社につとめてきたが自分で製造販売する企業を作ろうとは思っていたが45歳で叶えようと思っていた。そこで頼ったのがピンチヒッタージャパン。去年8月にこの事業を買い取り一国一城の主になった。通常の事業売買は買い手が見つかるまで話が進まない。しかしピンチヒッタージャパンは自社で直接買い取っているため売買が早く進む。レシピや原材料の仕入れルートなどを250万円で買い取りすぐさま開業。その後もサポートをしてくれる。吉岡は事業規模によっては専門家をつれて事業につなげようとしても長期間時間がかかる。会社はそれではもたないという。自分たちにとっても事業を買い取ってくれるサービスがあればいいと思っていて事業の買い取りも小規模であればやろうということでやっているという。また一番良いのは場所が限られないところだという。売れない事業はあるか?に吉岡は自身で買い取りした事業があったが300万円ほどで購入したが10万円でしか売れなかったという。しかし当時はデータをとるという思いながらやっていたという。また地方で起業した大変なことはあったが、企業としてブランディングを持っていけば県外に出た若い人たちが戻ってくる仕組みを作れると思っていると答えた。

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(エンディング)
編集後記

村上は今日の総括に今は、事業を買い取り、他の企業にも売ることをメインにしている。事業はいったん買い取る。なので交渉が速い。もともとはスポーツ用品店にある型落ちの野球グローブの買い取り。大型商業施設に押され、商品はが売れなくなった。新しい商品も仕入れられない。中古のバンを買い、東北から九州までの店を巡り、在庫を一括買取していった。地方だと、昔ながらの商いをしている人も多い。オーナーとも顔を合わせて話す。地方、田舎でも、販路を確保すればビジネスになる。その販路は、地道に、アナログで、築いたものだ。とした。

次回予告

カンブリア宮殿の次回予告。

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