NY証券取引所の米国みずほ証券・兼松渉さんに話を伺う。兼松さんは「アメリカの年末商戦、個人消費は引き続き堅調との安心感が広がり、株価の支えとなっている」と話し、アメリカの年末商戦の滑り出しは好調とみているとした。好調な理由として、ガソリン価格が低下し、感謝祭の日としては2020年以来の低水準にあることも買い物客の財布の紐を緩めるきっかけとなっている。一部地域では暖冬がコートやセーターなどアパレル需要の重しとなることも懸念されていたが、その後気温が落ち込んだことで、アパレル販売が伸びたとみている。また今年は若者に人気のBNPLと呼ばれる後払い決済の利用が増えている。アドビによると、先週1週間のBNPLによる売上高は前年比47%増となった。市場では10月に始まった学生ローンの返済再開が若者の個人消費を占う上での不安材料となっていたが、新たな分割払いの手段が消費を支える要因となっている。兼松さんは今後のイベントとして、travel Tuesdayに注目しているという。旅行業界が近年始めた旅行セールのイベントで、航空券やホテルを割安で予約可能の日とされている。