三菱UFJアセットマネジメントの小島直人が解説。日経平均予想レンジは43000円~43400円。少し警戒感があった国内企業のこれまでの決算発表も、昨晩の米国のCPIも、概ね先行きの不透明感にはならなかったため、本日はしっかりとした展開になりそう。注目ポイントは「短期と長期」。VIX指数の前月比(過去20年平均)を見ると、8月からの3か月間は指数が前月より高くなる傾向がある。このため経験的には米国市場がボラティリティの高いシーズンに入っているといえる。短期的に波乱の可能性はあるが、一方でファンダメンタルズは短期的に底を脱しつつある。内需系企業も外需系企業も、足元のリビジョンインデックスは上向きになっており、業績予想が持ち直していることを示している。そのため、波乱で下がった場合はむしろいい投資機会になる。過去10年間の騰落率分布図によると、約3000社のうち200社前後がナスダックよりも高い。こうした銘柄の株価が波乱を受けて下がった場合、いい投資機会になる。長期の株価は社会構造の大きな変化に関連しているものが多いのではないか。日本の株価騰落率上位100銘柄(過去10年間)を見ると、高齢化、デジタル化、脱炭素というメガトレンドのうち、デジタル化に関連する銘柄が46社あった。アニメやマンガ、J-POPなどポップカルチャーを手がけるコンテンツ産業に注目。デジタル化は制作やマーケティングなど様々なメリットがある。日本のポップカルチャー8社の成長ポテンシャルは今後10年でさらに大きく膨らむ可能性があり、株価も一段と高くなると見ている。