今日から新型コロナワクチンの秋接種が始まった。生後6か月以上の全ての年代が対象。今年度末で全額公費で接種できる特例臨時接種の期間が終了することになっているので無料で接種できる最後の機会となる可能性がある。東京都の最新の感染状況を見ると新しいXBB系統92.9%。中でもEG.5=エリスという変異株が39.8%。昨日までは中国で最初に見つかった従来株と変異株のBA系統の2つのタイプに対応するワクチンが使用されていたが、今日からはXBB系統に対応する新しいワクチンに。新しいワクチンはこれまでより中和抗体の値が高いことが報告されている。また、最も勢いがある変異株エリスもXBB系統の1つで専門家は「エリスにも効く可能性が高い」と指摘。今回の秋接種について日比谷クリニック・加藤医師は「ワクチン接種は任意」と指摘した上で前回の効果が薄れている可能性や変異株エリスの感染が増えている現状を踏まえ「今打つメリットは大きいのでは」と指摘。厚生労働省は高齢者・持病がある人は「努力義務」としていて自治体からも積極的に接種を進める対象としている。高齢者はこれまで保管されてきた新型コロナのワクチンについて約8630万回分を順次廃棄すると発表。理由は今日からXBB系統対応ワクチンが全接種で使用されることになったため。余った理由について担当者は国際的なワクチン確保の競争が激しくなる中で希望者が接種できるように確保を進めた結果と説明。厚労省は1回あたりの購入単価を公表していない。これは政府と製薬会社で守秘義務が科されているため。関係者によれば購入費用が公になると交渉が難しくなってしまうという。政府は累計で8億8200万回分確保してきたが、自治体配布は約3億回分。会計検査院からは確保量の「算定根拠」が十分示されていないと厳しく指摘されている。ワクチン接種は強制ではなく個人判断。メリット・デメリットなど情報収集をしっかりした上で接種の判断をしてほしいと呼びかけた。