新型コロナウイルス。全国の感染状況は2週連続で前の週より減少したが、例年お盆明け以降に感染が再び拡大する傾向にあることから、厚生労働省は引き続き感染対策に注意するよう呼び掛けている。そして、新型コロナのいわゆる後遺症について国の研究班が調査した結果、感染者のおよそ5%は1年半経っても睡眠障害や倦怠感など何らかの症状に悩まされていることが分かった。ヒラハタクリニック(東京・渋谷区)・平畑光一院長が大きな課題だと指摘するのは、適切に後遺症の診察に当たることができる医療機関の不足。こちらのクリニックでは全国各地の患者に対応していて、取材した日もオンライン診察の受付開始からわずか10分間で30人もの患者から診察の依頼が寄せられていた。平畑院長は、最新の知見や治療法などを医療従事者同士で共有する仕組みが必要だと指摘する。厚生労働省は今回の調査や最新の知見を踏まえて、年内に後遺症の診察の手引きを改定するなどして、情報共有を進めていきたいとしている。