これまでダルトンは、物言う株主としてフジ・メディアHDに対し、第三者委員会の設置や日枝氏の辞任などを求めてきた。フジ側が取締を刷新する案を提示した際には、金光氏・清水氏ら5人の取締役が新経営陣として残ることを批判。今週「4つの課題」として、「ガバナンス改革」「不動産事業の切り離し」「政策保有株式の解消」「フジテレビの放送・メディア事業の大改革」をあげ、6月開催の株主総会で取締役を提案すると発表。取締役の候補として上げられた12人を紹介。ワーナーミュージック・ジャパンの北尾吉孝氏などメディア事業に知見のある人物が名を連ねた。なかでもメディアに大きく取り上げられたのはSBIホールディングスの北尾吉孝社長。慶應義塾大学出身で、野村證券に入社し将来の社長候補とまで言われたが、1995年に孫正義氏のヘッドハンティングでソフトバンクへ。その後、SBIホールディングスの前身であるソフトバンク・インベストメント社長就任。北尾社長が注目されたのは、2005年のライブドアによるニッポン放送買収騒動。ニッポン放送から株を借りて、一時的にフジテレビの筆頭株主となりいわゆるホワイトナイトとしてフジ側を救った。ホリエモンに対しては怒りをあらわにしていたが、今週木曜に行った会見では当時を振り返り「堀江くんに悪い子としたなと」などと述べた。ホリエモンに話を聞くと「前から聞いてた。「僕はホワイトナイトじゃなくてブラックナイトだった」っておっしゃってた」などと話した。フジテレビの再建に前向きの様子だが、ダルトンの人に「キャラ濃いんで外した」と言われたという。