SMBC日興証券・野地さんはきょうのドル円予想レンジを156.70円~158.20円とし、「本日はアメリカでISM非製造業の景況指数と11月の求人件数が公表される。今週末の雇用統計の前哨戦とも言える統計となるため、強ければドル高、弱ければドル安とみておきたい」と話した。また、きょうの注目ポイントには「アメリカ 長期金利上昇でも160円に届かず」と挙げ、「年末年始の海外市場では大きな波乱はなかったが、アメリカの10年債利回りが4.6%台まで上昇する中で総じてドルの強含みが続いている。ただ、日米の10年実質金利差とドル円の関係に注目すると、昨年7月以上に金利差が拡大する中、ドル円が160円を下回る水準に位置することがわかっている。金利差だけに注目すれば160円を大幅に上回ってもおかしくない水準だが、強いドル高圧力の中でもドル円が伸び悩んでいると言えそう。ユーロ円に注目すると昨年7月に比べて10円程度円高方向に進んでいることが分かる。市場全体でドル買い圧力が強い中、ドルに対して売られる通貨が円→ユーロなど他の通貨にシフトしていることの表れと考えられる。昨年後半からは韓国・ウォンやブラジル・レアルなどの新興国通貨の下落も目立ち、こうした点も相対的に円が売られづらくなっていることの背景にあると言える。景気減速を背景に、欧州中央銀行やその他の海外中銀の利下げが続くとの思惑が強い状況の中、さらに政情不安などから一部の新興国通貨が売られやすい展開となれば、強いドル高圧力の中でもドル円の大幅な上昇が抑制されやすく、しばらくは160円を明確に超えることはないものと予想される」と話した。