きょうのゲストは大和証券・柴田光浩さん。今回のテーマは「攻めと守りのバーベル戦略」。柴田さんは「このところトランプ政権の関税が景気の先行きの不透明感を強めており、株式市場 ボラティリティが大きくなっている。こうした環境下ではポートフォリオのバランスが大切で、投資のセンチメント悪化で下落したような銘柄の戻りを狙う攻めの銘柄と安定感のある比較的ディフェンシブな銘柄の両側を併せ持つことでバンスを取る”バーベル戦略”が良いと思う」などと話した。銘柄を「攻め」と「守り」で分け、「攻めの方ではITソフトウェアと金融をあげる。中長期でのITソフトウェアの成長性は引き続き高いと思うので下落局面では押し目買いが有効。金融は足元は景気懸念で下がっているが、今後は利下げや減税の話が出てくれば過度な景気懸念の揺り戻しがあると思う。守りの方では食品のようなディフェンシブセクターで株主還元などにも目配せしつつ銘柄を選べば良いと思う」と話した。
「攻め」と「守り」の銘柄を1つずつ紹介する。「攻め」では動画配信プラットフォーム大手の「ネットフリックス」を挙げ、「190を超える国・地域で展開しており、日本でも会員数が昨年1,000万世帯を超え普及が進んでいる。彼らのすごいところは世界で3億人の会員を抱えているにも関わらずいまだに会員数が増えていること。増えている理由は大きく2つ。1つはアカウントの共有を厳しく取り締まったこと。従来から彼らのサービスは”同一世帯での利用”が前提だったが、複数端末で同時視聴も可能だったため、友達同士でアカウントをシェアしているケースもあった。これに対しIPアドレスなどの利用環境を解析し取締を強化したことで会員数が増える要因となった。もう1つはコンテンツの拡充う。元々はインターネットで申し込む宅配DVDレンタルから始まった会社なので、彼らのコンテンツはドラマ・映画が多かった。最近はスポーツなどのライブ配信も始めており、これによって従来の動画に興味がなかった人たちにも普及できるようになった。コンテンツを作ったり獲得したりするコストは会員数と連動しない。そのため会員数が増えるのは利益面で大きなメリットとなる。直近はアメリカでも値上げを発表しており、これもコストは変わらない一方で収入を押し上げる要素となる」などと話した。リスクについては「値上げにより解約が増える可能性がある。さらに次の決算から会員数や顧客単価の詳細な開示がなくなる予定もあるため、決算に対する評価が定まりにくくなる可能性もある。ただ、WWE(アメリカンプロレス)の配信による効果が出てくると思うし、値上げについては割安感のある広告付きプランというのを用意しているので、会員数増加で増益を期待したい」と話した。ネットフリックスの株価を確認した。
「守り」の銘柄として世界で200以上の国と地域で事業を展開、カードの利用学で世界有数のシェアを誇る「VISA」を挙げ、「安定感がありつつ拡大も期待できるのがポイント。カード決済は幅広い支出に対応しているため、特定の商品・サービスの好不況に左右されにくいという安定感がある。景気が不透明な場合でも中高所得者の消費は底堅く推移する可能性が高いし、キャッシュレス化が進むことによる成長もあるため、業績が崩れるリスクが少ないと考える。アメリカの取り扱い高は7-9月から10-12月にかけ伸びが加速しており、1月の速報値は10-12月よりも良好だった。さらに3月半ばに開催された説明会では2月も前年がうるう年だった反動を調整すると『伸び率は安定している』とコメントされている。関税などによる不透明感から消費の減速に対する懸念はあるが、いまのところカードの利用状況に大きな変調はないとみている」などと話した。一方、リスクについては「関税の直接的な影響は小さいと思うが、消費の減速につながった場合にはリスクとなる。ただし失業率が大きく増えない限りは個人消費は底堅いと思っている。また、もう1つのリスクをあげるなら為替。ドル高は業績に逆風になるため、ドル高が進むと伸び率を抑える格好となる。ただ、この点については現実化ベースでしっかり業績をみて伸びていれば大きな問題はない」などと話した。「VISA」の株価を確認した。このあと7時8分頃から有料配信サービス「モーサテプレミアム」では「攻めと守りのバーベル戦略」を柴田さんに更に詳しく解説いただく。
「攻め」と「守り」の銘柄を1つずつ紹介する。「攻め」では動画配信プラットフォーム大手の「ネットフリックス」を挙げ、「190を超える国・地域で展開しており、日本でも会員数が昨年1,000万世帯を超え普及が進んでいる。彼らのすごいところは世界で3億人の会員を抱えているにも関わらずいまだに会員数が増えていること。増えている理由は大きく2つ。1つはアカウントの共有を厳しく取り締まったこと。従来から彼らのサービスは”同一世帯での利用”が前提だったが、複数端末で同時視聴も可能だったため、友達同士でアカウントをシェアしているケースもあった。これに対しIPアドレスなどの利用環境を解析し取締を強化したことで会員数が増える要因となった。もう1つはコンテンツの拡充う。元々はインターネットで申し込む宅配DVDレンタルから始まった会社なので、彼らのコンテンツはドラマ・映画が多かった。最近はスポーツなどのライブ配信も始めており、これによって従来の動画に興味がなかった人たちにも普及できるようになった。コンテンツを作ったり獲得したりするコストは会員数と連動しない。そのため会員数が増えるのは利益面で大きなメリットとなる。直近はアメリカでも値上げを発表しており、これもコストは変わらない一方で収入を押し上げる要素となる」などと話した。リスクについては「値上げにより解約が増える可能性がある。さらに次の決算から会員数や顧客単価の詳細な開示がなくなる予定もあるため、決算に対する評価が定まりにくくなる可能性もある。ただ、WWE(アメリカンプロレス)の配信による効果が出てくると思うし、値上げについては割安感のある広告付きプランというのを用意しているので、会員数増加で増益を期待したい」と話した。ネットフリックスの株価を確認した。
「守り」の銘柄として世界で200以上の国と地域で事業を展開、カードの利用学で世界有数のシェアを誇る「VISA」を挙げ、「安定感がありつつ拡大も期待できるのがポイント。カード決済は幅広い支出に対応しているため、特定の商品・サービスの好不況に左右されにくいという安定感がある。景気が不透明な場合でも中高所得者の消費は底堅く推移する可能性が高いし、キャッシュレス化が進むことによる成長もあるため、業績が崩れるリスクが少ないと考える。アメリカの取り扱い高は7-9月から10-12月にかけ伸びが加速しており、1月の速報値は10-12月よりも良好だった。さらに3月半ばに開催された説明会では2月も前年がうるう年だった反動を調整すると『伸び率は安定している』とコメントされている。関税などによる不透明感から消費の減速に対する懸念はあるが、いまのところカードの利用状況に大きな変調はないとみている」などと話した。一方、リスクについては「関税の直接的な影響は小さいと思うが、消費の減速につながった場合にはリスクとなる。ただし失業率が大きく増えない限りは個人消費は底堅いと思っている。また、もう1つのリスクをあげるなら為替。ドル高は業績に逆風になるため、ドル高が進むと伸び率を抑える格好となる。ただ、この点については現実化ベースでしっかり業績をみて伸びていれば大きな問題はない」などと話した。「VISA」の株価を確認した。このあと7時8分頃から有料配信サービス「モーサテプレミアム」では「攻めと守りのバーベル戦略」を柴田さんに更に詳しく解説いただく。