林さんの知人が開発した黒壁の真新しい家が並ぶ場所で岡本昇さんが立ち尽くしていた。岡本昇さんは、せっかく家を持てたのになと思って、土地が売れたんだったらしかたないと話す。この一帯にはかつて古い長屋が立ち並んでいた。6年前、地主が土地を売却したことで、事態は一変する。所有者が中国系の不動産会社に代わり、一気に開発が進んだ。住民は全員立ち退きとなり長屋は取り壊され、現在は黒壁の1戸建てが19軒建ち、すべて特区民泊に姿を変えた。約50年前、土地を借りて念願の自宅を購入した岡本さん。妻や3人の娘と暮らしてきた。しかし土地所有者が変わり地代は4倍以上に。3年前に賃貸アパートに引っ越した。19軒の民泊の所有者を調べると、その大半が中国に住んでいることが分かった。なぜ西成の不動産を購入するのか。日本での民泊開業を支援する中国出身の経営者が取材に応じた。SNSをつかって西成の物件を紹介している。経営者は「中国の開発者あたちは5,6年前から狙っていた」などと話す。中国・江蘇省在住の中小企業を経営する親子が内覧にやってきた。駅からは近いものの住宅が密集して立ち並ぶ一角にあった。在留資格「経営・管理ビザ」を得るために民泊経営を始める中国の人達も増えている。それが特区民泊が急増する背景の一つとなっている。
去年10月、西成区山王。約50年暮らしていた自宅を立ち退いた岡本さん。このアパートからも去ることを決めた。名古屋に住む娘のところへ引っ越すことになった。岡本さんは「この近所はほとんど民泊になった だからもう中国の人たちの街になったなと思って」と話す。民泊となったかつての自宅。最後にもう一度その姿を確かめに行く。子どもを育て、夫婦の時間を重ねたこの街にもう戻ることはない。
去年10月、西成区山王。約50年暮らしていた自宅を立ち退いた岡本さん。このアパートからも去ることを決めた。名古屋に住む娘のところへ引っ越すことになった。岡本さんは「この近所はほとんど民泊になった だからもう中国の人たちの街になったなと思って」と話す。民泊となったかつての自宅。最後にもう一度その姿を確かめに行く。子どもを育て、夫婦の時間を重ねたこの街にもう戻ることはない。
