チェコ・プラハのタクシー運転手、トマージュさん・54歳を取材した。若い頃にロックバンドでギターやベースを担当、当時は社会主義国家で国民は抑圧されながら毎日の労働を続けていたという。音楽活動も憲兵に遮られることが多く、歌詞のある歌は体制にそむくとして禁止されたと述べた。独立してからも国は豊かにならず、日々の生活に追われる暮らしが続いた。絵画の描かれた壁を背景にビートルズの「イマジン」を弾き語りする若者がおり、車を止めて聞き入った。「ジョン・レノンの壁」は1980年にジョン・レノン氏が暗殺された翌日、社会主義体制下で自由を求める国民により作られたとされている。