“がんとお金” 治療を続けるために

2025年5月19日放送 19:31 - 19:41 NHK総合
クローズアップ現代 がんになったらお金は… 生存率“向上”の一方で

がんの医療費が高額化している。薬の値段は10年ほど前と比べて高いものだと50倍になっている。去年11月から議論されているのが高額療養費制度。医療費が高額になった患者の自己負担を抑える制度。
北川綾香さん、44歳。2人の息子と夫と4人で暮らしている。4年前に次男を出産した直後に肺がんが見つかった。病状はステージ4の進行がん。1日1錠抗がん剤を飲み続けなければがんの進行を抑えることができない。薬代は3割負担で月に17万円かかる。北川さんの頼みの網は国の高額療養費制度。年収区分に応じて自己負担の上限額が決められている。北川さんの場合は毎月の自己負担額は4万4400円におさえられているが、それでも家計は苦しいという。共働きだった北川さん夫婦だが、次男の出産でパートをやめていたため現在の収入は夫の給与のみ。一方で子どもの成長とともに教育費や食費は増加していて、毎月10万円ほどの赤字となっている。貯金を切り崩し生活費に当てる日々。治療しながらできる仕事を探しているがまだ見つかっていない。3年以上続いている治療、家族のためのお金が自分の病気のために消えてしまうと北川さんは追い詰められていた。そんな中で、高額療養費制度の見直しの議論が行われている。医療費の負担上限額が引き上げられれば生活や治療が立ち行かなくなってしまう。通院の回数を減らして医療費を減らせないかと考え、病院の医療ソーシャルワーカーに相談した。
がんの生存率が上がる一方で長期の治療の経済的負担に苦しむ患者も出てきている。千葉大学医学部附属病院がはじめたお金のサポート相談会。ファイナンシャル・プランナーを招いて治療と生活の両立を支援している。この日、相談にきたのは40代の佐々木美帆さん。きょねん卵巣がんが再発し、治療を続けている。佐々木さんは3週に1度通院し、分子標的薬の点滴をうけている。がんの再発を防ぐために維持療法で医師からは治療に終わりはないと言われている。現在、休職中で収入は傷病手当金で約20万円、治療が2回ある月は7万円の医療費がかかる。20代のときに民間のがん保険に加入したが、通院は対象外だった。家計をさらに圧迫しているのが、医療費以外の新たな出費。抗がん剤治療で変わった自分の姿を受け入れるためにもお金が必要だった。


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千葉大学医学部附属病院がん肺がん卵巣がん

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