“吸血型の買収”狙われる中小企業

2024年9月30日放送 21:34 - 21:41 NHK総合
ニュースウオッチ9 (ニュース)

“吸血型の買収”狙われる中小企業。新橋駅前の喫茶店は多くの人に親しまれてきたが今月閉店した。17年前からこの店を経営してきた菊地一彦さん(77)。高齢になったことから事業を引き継いでくれる相手を探していた。買い手として名乗りを上げたのは飲食店経営のノウハウがあるという企業でした。店は存続させ従業員も雇い続けるなどと説明されたという。資本金2500万円の店の全株式を譲渡し経営を託しました。しかし店の譲渡と共に引き継がれるはずだった5000万円ほどの借金は菊地さんの名義のまま、店の経営権と資産を失い借金だけが残った。中小企業の資産を奪う悪質な企業買収。後継者のいない企業に買収を持ちかけ現金や株式などの資産を譲渡させておきながら事業は放置、買い手は資産だけを手にする。一方、売り手の企業は資産を失い倒産・廃業に追い込まれるケースも起きている。中小企業の血液とも言える資産を狙ったこうした手口は吸血型の企業買収とも指摘されている。菊地さんの店を買収したのはルシアンホールディングスという会社。”会社を乗っ取られた”という訴えが相次いでいる。本社は東京・千代田区のビルに登記されているがそこに実体は無かった。取材を進めると会社の拠点が茨城県内のビルに存在することが分かった。現役役員の一人が取材に応じた。事務所には裁判所から届いた書面や請求書などが置かれていた。役員は”買収を主導した上層部はすでに去っている”と説明。さらに”買収の相手を選ぶ基準は預金額や有価証券の保有状況。上層部には事業を存続させる意志は最初からなかった”と話した。この会社を巡っては30以上の中小企業が「被害者の会」を結成している。また企業から詐欺にあたるとして被害申告を受けた警視庁が捜査を進めているものとみられる。専門家は企業買収は後継者不足への有効な解決策だとした上で悪質な業者を排除する制度が必要だと指摘している。


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警視庁神戸国際大学附属高等学校茨城県港区(東京)千代田区(東京)新橋駅ルシアンホールディングス

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