NHKニュース おはよう日本 独自
旧日本軍の毒ガス兵器製造所で工員たちが毒ガスで被災したとの記録が発見された。北九州市小倉南区の旧日本軍「曽根製造所」跡地は戦時中、毒ガス弾などを生産。元工員たちの多くが戦後、呼吸器疾患などの健康被害を訴えた。1989年に「互助会」を結成し国に補償を求める活動を始めた。国は公的記録がほとんど残っておらず事実確認は困難として戦後約50年にわたり救済対象にしなかった。新たに見つかった報告書は太平洋戦争開始の1941年度分の記録がまとめられている。毒ガス弾からガス噴出・漏えい事故が相次いだことなどが記録されている。報告書は戦後厚生労働省が保管し2018年に国立公文書館に移管、閲覧できるようになったのは一昨年からだった。厚生労働省は資料の中身が確認できていないためコメントできないとしている。