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東京のベンチャー企業、スペースワンが開発した小型ロケット・カイロス初号機には政府の小型衛星が搭載され衛星の軌道への投入が成功すれば民間単独の打ち上げとしては国内で初めてとなるため注目を集めていた。初号機はことし3月、和歌山県串本町の発射場から打ち上げられたが、直後に爆発し打ち上げは失敗。発射場では爆発した機体の破片が落下して一時、火災も発生した。スペースワンはきょう記者会見を開き、爆発の原因についてロケットの1段目の推進力を実際より高く予測してしまい、設定していた飛行範囲を外れたため飛行を中断する措置が取られたと明らかにした。ロケットの推進力を予測する際、燃料のサンプルを使って燃焼速度を調べる試験を行っていたが、その結果が実際より速く推進力を高く見積もってしまった。企業は予測を見直し飛行範囲を改めて検討するなど課題を改善したうえで、ことし12月に2号機の打ち上げを目指すとしている。低いコストで人工衛星を宇宙に届ける宇宙宅配便を目指し、2030年代には年間30回ロケットを打ち上げる計画だとしている。