ブレイクスルー (ブレイクスルー)
“塩で溶ける”プラスチックに、燃えないプラスチック、さらに自己修復するプラスチックまで開発。魔術師と呼ばれる理化学研究所の相田卓三。研究をしたいと思ったきっかけを聞かれた相田卓三は、ドクター(博士)まで進んでいたけど、マスター(修士)のときにうまくいかなくなったといい、それで2年間ぐらいすごく自信も無くなって自分はこの程度だったのかと思っていたときに、明け方の3時くらいに測定をしていたら期待通りの結果が出てきて初めて体が震えた、それまで感動しない人間だと思っていたが、研究で感動するということを初めて経験して、研究者になりたいと思ったという。学生時代から40年以上、プラスチックの研究に没頭してきた相田。以前は好きなことだけに情熱を傾けてきたというが、転機になったのがプラスチックごみ問題。これに残りの人生をかけてみたいと塩で溶けるプラスチックの開発に乗り出した。今、相田のもとには教えを請おうと世界中から研究者が集まっている。研究室のロッカーには外国人の名前ばかり。相田の研究室では、外国人留学生・研究者が8割にものぼる。世界的な権威となった相田には強い信念がある。相田は、研究をやっていて一番楽しいことは国境・言語・文化の壁を超えることだと話す。私の部屋はノック不要というラボ、いつでも入ってこいという話、大きな仕事ほど最初の予定と違う形で見つかっている、1+2が3になる研究ではなく1+2が10になる研究は最初からデザインできない、いま世界にえている仕事のほとんどはそういう形で偶然見つかったものだと話していた。学生たちの情熱から新たな発想を引き出し続ける相田。
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