イット! (ニュース)
千葉県いすみ市にある高秀牧場。約200頭の乳牛を飼育し、毎日約2000リットルの生乳を生産している。コロナ禍で消費が落ち込み、大量廃棄されるおそれもあった牛乳などの原料となる生乳。酪農家が経営を諦めるケースが相次いだ。当時、政府は、大臣が牛乳をもう一杯飲もうと呼びかける異例のプロジェクトも行った。今年上半期の酪農業の倒産件数は、4年ぶりにゼロとなったという。生産者は、その要因は収益の安定化にあると分析している。高秀牧場では、自社で作るチーズなどの加工品が収益の助けになっているという。15種類の自家製チーズを扱っている。牧場内で味わうこともできる人気商品だ。チーズの購入額は年々増加していて、去年は10年前と比べて1.4倍となり、過去最高となった。牧場では、6月から続く異例の暑さで、牛も夏バテ気味に。例年よりも早く扇風機を稼働し、電気代が増えているという。コメ価格の高騰による影響で、農家が餌用のコメから食用のコメに生産を切り替えていて、餌が足りなくなるおそれもある。好転し始めた酪農家だが、厳しい状況は続きそうだ。